恋愛を逆順で進めたはいいがその後はグダグダ。吉田春のキャラも無理がある

評価が高いものの少女漫画原作なのでスルーしていたが、さすがに最近は見たいのがなくなってきたので着手。自分は1200作品がそうなるラインだったらしい。
鏑木監督は「君に届け」「鬼灯の冷徹」「91Days」を作っている女向けアニメのスペシャリスト。どれも自分に合わない作品だが、これも同じだった。

まず男主人公・吉田春の、学年1位レベルで勉強ができるという設定は非常に違和感がある。ごちうさのココアが数学ができるという設定なんか吹っ飛ぶレベル。
春は国・英・歴史は教科書を読むだけでいいと言ってるが、高校でそれで満点は取れない。文系科目でも記憶力だけでなく理解力も必要だが、春の頭悪そうな話し方や教え方の下手さを見る限り、頭の良い人間に全く見えない。作者は専門卒らしいので「勉強ができること」の意味がわからんのだろうが、だったらそれをテーマにするなと。叔母が春に英才教育を施していたり、実はずっと勉強をしていたとか、後から理由付けしているが。
ただヒロインの雫が、勉強ができるアイデンティティを失う怖さを感じる所は共感できた。しかし私と同じように感じられる者は少ないと思うが…。

ストーリー展開は奇をてらっていて、序盤にキス→告白→もどかしい展開→距離ができる→8話の雫への暴力でさらに距離が空く、と普通の恋愛と逆順で進めている。しかしそのせいで後半はグダグダになって、雫と春はなし崩しに結ばれたように見える。作者はキスさせたのを後悔してそう。キャラ同士が偶然出会う展開も多すぎる。
作者も描いてて飽きて来たようで、終盤はヤマケンとあさ子の話ばかりになっている。春をヤマケンみたいなもっと普通のツンデレ男にすれば良かったと思っているのだろう。方向音痴属性も面白がってるんだろうがクドい。だいたい暴力男は必ずDV男になるし(すでに雫は何度か巻き添えを食らっている)、描いているうちにこの二人は不幸になると思うようになったんじゃないのか。

見終わって、雫と春よりもあさ子とみっちゃんさんの方がどうなるのか気になったので、この作品は失敗だろう。
最後の13話は春のおかげで皆につながりができたってことなんだろうが、ユウはいるのに千づるはいなかった。ラストシーンがユウで終わりとか締まりが悪い。